ヨーロッパ旅行知恵袋

ヨーロッパで鉄分補給。

欧州留学する鉄道好きな大学生。陰キャ。旅行で見つけた情報や雑談をつぶやいてます。

徹底解説!!渡り鳥ルートの最新情報(2018年4月1日)

 

こんにちは。今回は、知るひとぞ知るデンマークとドイツを走る鉄道の中でも珍しいルート、通称「渡り鳥ルート」について投稿しようと思います。

 

 

まずはルートについて簡単に説明します。

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                           Wikipediaより転載

 

渡り鳥ルートは、デンマークとドイツを結ぶ鉄道の輸送航路のことです。両国の間には、フェーマルン・ベルトと呼ばれる海峡があります。(赤い点線部分がそうですね)

 

初見の人は、

鉄道だろ?なんで、海あるのさ。

 

と疑問に思うかもしれません。

 

 

 

わかった。じゃあ、橋があるんだな。

 

 

 

 

いえ、ありません。

 

 

 

 

…じゃあ、青函トンネルみたいにトンネルがあるんだな?

 

 

 

いえいえ、それもありません。

 

 

じゃあどうするのか。

 

 

 

こうするんです。


渡り鳥ルート Roedby〜Puttgarden デンマーク側からの撮影

 

 

はい。なんと船に車両ごと乗っけて輸送するんですね。マニアじゃなかったらこんなの普通知りません。ロマンありますよね。

 

 

このような輸送方法を「車両航送」といいます。

 

列車を積んだフェリーは海峡を横断し、対岸のドイツに到着。フェリーから下ろし、ここからドイツの都市に向かって出発します。

 

 

鉄道好きの自分としては何としても乗りたい!!

 

 

というわけで、コペンハーゲンに降り立ちました。

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今回はコペンハーゲン中央駅からスタートです。ここから渡り鳥ルートを使い、ドイツのハンブルグを目指します。

 

 

予め、ネットで情報収集をした結果、どうやらここから列車に乗るらしい。

 

 

 

しかし、、

 

 

駅の時刻表を見ても、どこにもハンブルグ行きがない。どういうことなのか。

 

 

 

 

ちょっと強面の駅員さんに聞いてみると、

 

 

 

 

「ああ、それならバスで港の方までいくんだよ。」

 

 

 

 

え?列車じゃないの?

 

OBB(オーストリア国鉄のサイト)から予約を確認すると、

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なんと、よく見るとコペンハーゲンからRoedbyまではバスではありませんか。

 

 

色々な人の動画やブログを見ても、コペンハーゲンからは電車でRoedbyに行っていました。

 

 

しかし、この渡り鳥ルートを使いハンブルグに向かう他の時間の電車を見ても、全てバス輸送。。

 

 

いつから変わったのかはわかりませんが、鉄道で移動したかった自分としては残念。(ご存知の方いらっしゃったら教えてください)

 

仕方がないのでコペンハーゲン中央駅からバスに乗り、Roedbyを目指します。所要時間は約2時間15分。

 

バスは、ほぼ満員状態でちらほらアジア系の方も見受けられました。

 

 

そして、到着。Roedby駅にはDSB(デンマーク国鉄)のIC3型がぽつんと佇んでいました。列車種別は Euro City 32。

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列車に乗り込みますが、この時に注意することが。

 

この列車には車両ごとに番号が振られています。

先頭から81番、81番、82番です。

 

なぜ、81が2つあるかというと、座席が1〜80(ごめんなさい、数字は曖昧です)までは1両目に備え付けてあり、81〜160までは、2両目についているからです。

 

つまり買った切符にもし、座席の指定が81ー150と書いてあれば「81番目の車両の150番」の席を指します。

 

 

自分は81ー150でしたが間違えて82番の150番の座席に座ってしまい、ドイツ人のおばちゃんに正しい位置を教えてもらいました。

 

 

乗車してから10分ほどすると列車はゆっくりと動き出し、船に近づいていきます。

 

運転士はその間、無線で船とやりとりしながら列車を船に積みます。

 

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列車が船に積まれると、乗客は万が一の避難のため全員外に出なければいけません。

 

しかも、そのあとはセキュリティーのためドアはロックされます。

 

貴重品はわすれずに。

 

電車を降りると、船内に続く階段があります。

 

また、5Fと6Bのように各フロアに番号が振られているので、あとで列車に戻るときは変なとこにいかないように番号を覚えておきましょう。

 

 

さて、船の中です。フェリーの中にはいくつかの売店があり、免税店もあります。スタバもありますよ。

 

また、船内には両替所もあるのでどうしても現金が必要でも大丈夫。まあ、基本全ての売店はカード使えます。

 

 

売店で軽食を買って、ゆっくりするのもいいですがなんといってもおすすめは船外デッキにでること!

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ただ、おそろしく

 

寒い。

 

あと、凄い風なので物とか吹き飛ばされないようにしましょう。

 

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風にたなびくドイツ国旗。裏側にはデンマーク国旗もあります。

 

 

フェリーの所要時間は約45分。下船10分前になると、アナウンスで鉄道に戻るように言われます。

 

先程覚えた階段の方に下っていき(わからなくても大体みんなと同じ方向に沿っていけばたどり着きます) 列車に乗り、5分ほどすると出発します。

 


渡り鳥ルート Roedby〜Puttgarden ドイツ側到着後の車内映像

 

 

案内放送がここからデンマーク語と英語からドイツ語と英語で放送されます。

 

 

動き出した列車はすぐにフェリー乗り場近くのPuttgardenという駅に到着します。 この駅でATSなどをデンマーク用からドイツ用に切り替えるので少しの間停車します。

 

 

見渡してみるとこの駅はかなり広くホームもたくさんあります。

 

ここは昔、デンマークや北欧に向かう列車や貨物などが集まる駅で、今より数多くの列車がフェリーに乗船していました。 実はデンマークからドイツに向かうルートは渡り鳥ルート以外にもうひとつあります。

 

それはグレートベルトリンク(大ベルト大橋)というユトランド半島などを経由するルートです。

 

しかし今は、時間短縮の面などから貨物列車はそのルートを走行し、ほとんどの列車も渡り鳥ルートを使わなくなりました。

 

実際渡り鳥ルートを使う列車は、コペンハーゲン中央駅を

 

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に出発する四本しかありません。(2018年4月現在)それ以外の列車は全てグレートベルトリンクを通ります。

 

この渡り鳥ルートも、あと数年でトンネルに置き換わることが決まっています。そうなると、貴重な車両航送が一つ減ることになります。

 

すでに一部の区間をバスで代替していることからもそれが伺えます。

 

 

乗車を計画される方はお早めがいいでしょう。

 

さて、そうこうしてるうちに列車はputtgardenを出発して、次の駅に向かいます。ここからハンブルグまで約3時間の旅です。

 

 

次の駅は、リューベック。その昔はハンザ同盟の盟主として、貿易の利権を握り発展した町です。今では、ベルリンなどと比べるとこじんまりとした街になっています。

 

 

 

さて、高いビルが見え始め、線路の数がだんだん増えてくると終点ハンブルグに到着します。 ドイツ2番目の都市でもあり、とても大きい駅。

 

 

 

余談ですが、ハンバーガーってハンブルグ風のバーガーのことなんですね。ぜひハンブルグにいったらハンバーガー食べましょう。

 

 

さて、ここまで渡り鳥ルートの概要を説明しました。

 

以下はその注意点などをお伝えします。

 

コペンハーゲンから乗る際は中央駅からRoedbyまでバス。

・渡り鳥ルートを走る列車は1日に数本なので、予約の際は時間を確認しましょう。

・予約の際は、各ヨーロッパの鉄道会社のサイトからできます。全て英語ですが個人的には、DB(ドイツ国鉄)のサイトがわかりやすいと思います。

 

 ↓ DB(ドイツ国鉄のサイト)

www.bahn.de

 

サイトの使い方などは今後投稿しようと思います。 

 

 

では、この辺で。最後まで見てくださりありがとうございます!

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