日本人がよく使う欧米という言葉の違和感。両方同じなのか?
こんにちは。親子丼が結局スクランブルエッグになるesteykunです。
オーストリアに来て約3ヶ月が経ちましたが、ビールに飲みたい以外に常に考えてることがあります。
それが今回のテーマの「欧米」って言葉です。
この言葉、留学してからだんだん違和感を持つ様になりました。
今回はそれについてつぶやいて行きたいと思います。
欧米
意味を調べてもヨーロッパとアメリカ、という意味しかありません。和英辞書で調べても、"Europe and America"としか出ていません。
まあ、そうですよね。「欧」はヨーロッパ、「米」はご飯…じゃなくてアメリカという意味です。
日本にいると欧米って言葉は普通に使います。(ツッコミにも使います)
そもそもこの言葉は、諸説ありますが発祥は明治時代に列強国に追いつき彼らの文化を学ぶ上で生まれたものと言われています。
日本からしてみたら、当時の欧米諸国は文化や政治などの面での先進国で時代の先端を行っていた国として認識されていたでしょう。
だからこそ、それらの「技術を学ぶ国として」ヨーロッパとアメリカを一緒くたにしていたのかもしれません。
だが、時代が変わり21世紀になった今、欧米という言葉は限界を感じつつあると思います。
欧米人激おこ
まず、単純に考えてヨーロッパとアメリカって全然違います。
イギリス新大陸の植民地の人たちが「本国は俺たちのこと全然考えてない、独立してやるー!」ってなって戦争して出来上がったのがアメリカです。
だからそもそもアメリカ人は元々ヨーロッパ人だとしても、価値観とか全然違います。
ヨーロッパは移民の受け入れが今問題になっていますが、アメリカは90年前くらいから移民政策を展開しており、それに関わる様々な問題に直面して来ていました。
人も違います。ヨーロッパ人もそれぞれ国ごとに違いがあり、授業などでも驚かされます。
だからこそ、今でもヨーロッパとアメリカを日本人的視点からみて同じものとして捉えるのは変な気がします。これだけ違いがあるのですから。
その中で自分が一番違うと思うのは歴史の量です。
ここが一番違う
ヨーロッパは紀元前から歴史が続いており、ローマ帝国を始め、宗教、近代国家などの様々な現代に通じる要素が生まれていきました。
街中の建物も19世紀、あるいは中世に建てられた建物ばかりで、人々はその中に住んでいます。「歴史に生きている」という感じですかね。
対してアメリカは比較的新しい国。フロンティアスピリッツで常に開拓精神を持ち続けた国です。
自分も高校生の時にニューヨーク、ワシントンDC、ボストンなど行きましたが、比較的植民地後にすぐに設置されたボストンなどはヨーロッパ風の建物が多いと思いましたが、ニューヨークなどはもう大都会。近代的な都市の空気を感じます。
話を戻すと、歴史の量が違うと何が違うのか。
自分はイノベーションの仕方の違いだと思います。歴史って、コミュニティを作っても人々の不満とかが現れて、その中に変革者が現れて、戦争して、新しいコミュニティや価値観が生まれ、また…
っていうように既存のものを融合させたることでのイノベーションを繰り返しています。
その中で産業革命などの新しい価値観が生まれたりと、長い年月をかけてどんどん歴史を醸造しているのです。
「温故知新」って感じですかね。
他方アメリカは、個人的には何もないところから生み出す能力に長けていると思います。クリエイティビティってところですかね。
シリコンバレーなんてまさにその集積地ではないでしょうか。
何が言いたいかというと、歴史の長さもその発展の仕方もヨーロッパとアメリカで全然基盤が異なるわけです。
当然考え方も変わります。
それを「欧米」という言葉でまとめている日本人。
自分は、その歴史や成り立ちフ含め、別々に考えないと彼らから本当の文化やモノを学ぶことはできないと思います。