オーストリア国鉄(OBB)から罰金を取られそうになった話。
こんにちは。ターフルシュピッツはスープが一番美味しいと思うesteykunです。
今回は自分の留学する国、オーストリア連邦鉄道(OBB)についての記事です。自分は通学として毎日使っていて、いまではもう慣れっこですが当初は日本と違う鉄道のシステムに戸惑っていました。
初めてオーストリアに来た日、ビールを昼から飲みまくって「イエエエエエイ!!!!」と叫びまくる地元の方に恐れおののいた自分。
鉄道に乗って寮に行くことになったのですが、いかんせん乗り方がわかりませんでした。
しかし、運がいいことにオーストリア国鉄の大きな駅にはWi-Fiが通じていたので乗り方を調べました。
どうやら日本と同じで乗る前に切符を買うみたいです。切符を買ってホームに行くと鉄道が。日本のようにホームまでの間に改札はないので、切符を持ってそのままホームに行きます。
電車に乗って10分ほどすると強面の職員のおじさんが回って来ました。サングラスをかけていてなんかアウトレイジに出て来そうな人です。オーストリアやドイツなど、ヨーロッパの鉄道はこのように国鉄の職員が巡回に来ます。
職員の方は顔写真のついたIDを見せながら「チケット??」と聞いてきます。自分はまだあったことはありませんが、ヨーロッパではたまに鉄道職員のふりをして、同じことを聞きお金をせびろうとする人もいるので注意しましょう。
自分は先ほど買ったチケットを提示しました。さっき買ったから大丈夫だと思ったら、険しくなるおじさんの顔。えっ、なんで?
「○×▲#@$$$@*&@$?(理解できないドイツ語)」
固まる自分。えっ、どうしよう、この人英語通じないのかな…?
でも使える言語は英語しかありません。
「あの、なんか間違ってるんですか?その切符?さっき買ったばっかなんですけど。」(英語)
「FjrtjjryjH*$&T@&?(理解できないドイツ語 Part2)」
「切符はさっき買いました!ここの日付見てください!(英語で日付を指差しながら)」
「GGIW)U*$*&(T$?(理解できないドイツ語 Part3)」
なんということでしょう。再びドイツ語。最低限のドイツ語知らない自分も問題ですが、どう見てもスーツケースを持った旅行者丸出しの東洋人にドイツ語で喋り捲るおじさん。自分もその時ふっと頭をよぎったことが。
この人英語を話せないんじゃなくて、「話す気がない」んじゃないのか?
まさか金をせびろうとしてるのか…いやいや国鉄職員なんだから…公務員だぞ…?
ずっと職員と問答してるので周りの視線も痛くなってきて困っていると、隣の座席に座っていた初老のオーストリア紳士が、自分に「May I help you ?」と。
その時のおじさんといったら、本当に神か仏かお釈迦様か。(ヨーロッパ人ですが)おじさんにもてる英語知識を駆使して説明しました。すると初老のおじさん、職員になにやら話してくれています。それでも険しい顔を崩さない職員、むうう…しつこい…
すると自分たちがずっと話しているせいか、何人かの自分と同じ年齢くらいの若者がこちらに向かって来ます。その中の一人が「どうした?困ってるんか?」と流暢な英語で話しかけて来ました。
英語が…英語が…つうじるぞぉ!!!
強力な援軍が来てくれました。すぐさま彼らに初老紳士に説明したことと同じ説明をすると彼らは快く頷きながら全てを理解してくれたようで、職員に向かってくれています。国鉄職員をかこむ若者と初老紳士と自分。はたから見たらリンチっぽくなってます。まあいいのです。もう必殺技を出すだけです。
すると職員は切符に刻印をして自分に渡し、違う車両の方に行きました。「OK」と自分の肩を叩く若者。
…勝った…のか…?
なんてことをしてるうちに目的地の駅に。あやうく降り損ねるところでした。若者よ初老紳士に何度も何度もお辞儀をして、「ダンケシェン(ありがとう)」と言い続けました。
…
…なんて終わりにしたら、イイハナシダナーで終わってしまいますが、じぶんからしたら怒り心頭です。
まず、その日買った切符なのになぜ質問されるのか全然理解できませんでした。言葉がわからないなりに、切符に書いてある買った日付や駅名を指差してみましたがあまり納得していませんでした。
実は国鉄の職員ではなかったのか?とも思いましたが、おじさんは国鉄のマークの入ったジャケットを着用し、IDカードを所持しているのでそれは考えにくいです。
しかし、こういうのを考えてるときりがないので、結論として自分はこう考えることにしました。
単純におじさんが誤解してたんだろうな。
あんまり考えすぎていても仕方ありません。自分も嫌な気持ちになってしまいます。それよりは自分のこれからを考えた方がよっぽど有効な時間の使い方です。まあ、なんか罰金払ったというわけでもないのでイイかなと思っています。笑
ちなみに、切符を買わず無賃乗車をしてしまうと約90ユーロの罰金を課せられてしまします。現地の人に聞くと、その場で払う場合もあれば振込用紙を渡されて指定した場所に行け!と言われることもあるそうです。いずれにせよ罰金は痛いし、なにより沈んだ気分になると思うので気をつけてください。
そして切符を買って持っていたとしても、自分のようになにかの手違いで睨まれることもあります。そうなったとしても決して負けないでください。ドイツ語ができなくとも、英語が話せなくとも必ず自分の言いたいことを最後まで通してください。検札してくる人は少し高圧的な人が多いので、気の弱い人だと少し遠慮したり「YES」とかついいってしまいそうになるかもしれません。でも絶対それはダメです。下手するとあらぬ方向に話が行ってしまうかもしれません。
下の記事にも書いてますがヨーロッパの人に主張しても日本のようにあまり煙たがられるということはありません。
もしかしたら周りの誰かが助けてくれるかもしれません。自分から子犬のような目で訴える作戦でもイイでしょう。(自分のプライドは別として)
とにかく自分を強く持つこと。
これが海外にいる際は重要だと思います。楽しい旅行or留学にするためにも気をつけてくださいね。