仕事へのコミットメントと楽しさへのコミットメント 〜欧州からの働き方改革〜
こんにちは。フィッシュアンドチップスは衣を剥がして醤油につけて食べるのが旨いと思うesteykunです。
最近日本では働き方改革、なんて流行ってますね。
ヨーロッパやアメリカと比較して議論するなんてのもニュースでよく見かけます。
今回はその働き方について、「コミットメント」というキーワードからつぶやいていきたいと思います。
コミットメント?
まず、コミットメントってなんでしょう。
コミットメント(commitment)は英語からきており、「かかわりあうこと」、「ゆだねること」「委託」「委任」、また「言質を与えること」「公約」「誓約」「約束」などを意味します。
三省堂ワードワイズウェブ
ムズいっすね。日本語でも「関与」とか「委託」とか「委ねる」って意味で使われてます。 なので今回は上のような「関与」という意味合いで「コミットメント」と使っていきたいと思います。
そもそもなんでこの言葉が出てきたかって言うと、人ってなにかをやるときはそのやってるものに対して色々な種類のコミットメントをもってると思うんですよ。
しかも、そのやってるものによってコミットメントの高さが全然違う。
例えば早起きが面倒で嫌な人でも明日修学旅行があるとかなら全然苦もなく起きれますよね?(修学旅行なんて滅びろって人もいたかもしれませんが)
修学旅行に対する自分のコミットメントが高いから、嫌でも起きれるわけです。
育児に対するコミットメントが高いから育休とって子供と遊ぶ。
時間はかかるけど鉄道へのコミットメントが高いから、飛行機ではなく鉄道を使う。(自分です)
など、人の行動はその時何にコミットメントを持ってるか、どのくらい高いのかによって決定されてるように思えます。
コミットメントについての前提はわかっていただけたでしょうか?
では本題の働き方改革とコミットメントがなんの関係があるのか書いていきます。
欧州と日本の意識
結論から言うと自分は日本人は集団へのコミットメントがかなり強く、欧州の人は個人へのコミットメントが強いと思っています。
電車同士を連結させるときに起きた事故です。
日本だと車両同士を極限まで近づける連結ってものすごい慎重にやります。何回か一時停止して時間をかけます。
他方、オーストリアの連結はすごいです。連結っていうか突撃です。乗ってると振動があるくらい。
自分の予測ですがその時は電車が30分遅れていたため、ダイヤを回復させるために少しでも早く作業をやろうとしてたのではないかと思います。
ダイヤの維持は運転士のノルマに関わってきます。 オーストリアの運転士は、自分へのコミットメントが強いためこのような行動をとったのでしょう。
これがいい例かはわかりませんが、このように欧州は一般的に個人主義であること含め、個人へのコミットメントが強い傾向にあります。
フランス国鉄がストライキを頻繁に起こすのも会社より個人個人へのコミットメントが高いからです。
下記事参照
なんてったって長期休暇中でみんな旅行に行くっていう交通機関にとっては絶好のビジネスチャンスなのにストライキ起こすんですから。
他方、日本はどうでしょうか。
一般的に集団主義とか言われてるのは個人より集団へのコミットメントが高いからです。
ノーベル賞レベルの特許を取得したのにそれが個人ではなく会社のものとして認定されてしまうのは集団へのコミットメントが高いと考えてる人が多いからです。
明日テストなのに、あんま好きじゃない先輩に飲みに誘われたら断らずついていくのは、自分のやりたいことより先輩やサークルとの関係に対しての自分のコミットメントが高いからです。
集団へのコミットメントが高いのは悪いことではありません。他人に気を配ったり、それが他人への優しさなどを生み出せるのだと思います。
しかしながら、これがあまりにも高すぎると保身に走って内部対立したりその集団の環境に慣れない自分に劣等感を抱いたりと、その弊害もたくさんあります。
それによって結果、自殺というあってはならないことに追い込まれてしまう人もいます。
仕事をちゃんとやんなくていいってことではありません。それより、重要なのは「自分が何をしたいのか」を考えることです。
修学旅行の例で述べたように、「これがやりたい!楽しい!」って思えるものには必然的にコミットメントが高くなります。
自分はキーボード打つの遅いので記事を書いている時「打つの面倒だな」って思うこともあります。 でも書き続けられます。
なんでって、楽しいから。
そうしてやるものの方がモチベーションも違いますし、なにより楽しい。
自分の得意なことや知識だって活かせます。
それこそ、巷で言うとこの「個性を活かす」ってことではないでしょうか?
自分もオーストリアにきて、こういう考えを抱くようになってから就活や日常の時間の使い方などが変化していきました。
なにがしたいの?あなたは? っていうのが常に頭の片隅にあります。
もちろん、そのときの選択の基準は「楽しいかどうか」です。
これからの働き方改革
現政府の働き方改革の内容は、非正規雇用の賃金の上昇や労働時間の削減です。 しかしこれではあまりにも短絡的で効果も一時的でしょう。人口減少で労働人口減るにも関わらず、労働時間削減とやらは全くナンセンスです。
ここまで読んでくださった皆さんならもう自分の言いたいことはわかっていらっしゃると思います。 自分がコミットメントを高く持てるのはどれか。なにがしたいのか。
その方が効率的に、時間を有意義に使えます。量を減らす必要もありません。
それを考えて突き詰めることが自分は真の働き方改革、いえもっと大きく、人生改革だと思います。